坐骨神経痛の基礎知識
坐骨神経痛って?
- 坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)は、坐骨神経が圧迫されたり、刺激されたりすることで生じる痛みやしびれを指します。
坐骨神経は、腰の下の部分から始まり、お尻、太もも、ふくらはぎ、足先まで伸びている、体の中で最も太く長い神経です。
この神経に負担がかかると、お尻から足にかけて痛みやしびれを感じることがあります。
坐骨神経痛の主な原因は?
坐骨神経痛は、背骨の腰部に存在する5つの腰椎に異常が生じたり、坐骨神経が通る経路で圧迫が生じたり、坐骨神経が刺激を受けることによって引き起こされます。
腰椎椎間板ヘルニア
- 若年層から40代、50代までの幅広い年齢層に発生します。
長時間のデスクワークやスポーツ、重労働により、腰椎の間にあるクッションの役割を果たす椎間板が圧迫され、髄核が神経を圧迫したり炎症を起こしたりします。
腰部脊柱管狭窄症
- 加齢が主な原因で、50歳以上の中高年によく見られます。
背骨は身体を支えるだけでなく、脳から背骨に延びる神経(脊髄)を保護する役割も担っています。
腰の脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される状態が腰部脊柱管狭窄症と呼ばれます。
梨状筋症候群
- お尻の奥にある梨状筋に坐骨神経が圧迫されることによって引き起こされます。
坐骨神経痛の症状は?
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが原因で、坐骨神経が圧迫されることで痛みやしびれが生じます。
症状は足全体、または一部に表れることが多いです。主な症状は以下の通りです。
- ◆お尻から足の後ろ側、ふくらはぎ、足先にかけての痛みやしびれ、麻痺感
- ◆筋肉の張り、熱感、締めつけられるような感覚
- ◆急激なぎっくり腰のような痛み
時間が経つにつれて、これらの症状が悪化し、痛みやしびれが強くなります。
歩くのがつらくなったり、椅子から立ち上がるのが難しくなることもあります。
症状が進行すると、安静にしていても痛みやしびれを感じるようになり、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。
早めの対策が、悪化を防ぐために重要です。