寝違え・首の痛みの基礎知識
寝違えを繰り返す方へ
目覚めたときに、寝違えを起こしていて困った経験はありませんか?寝違えた日は、首の痛みを気にしながら過ごさなければならず、さまざまな場面で不便が生じます。
もし、ひと月に何度も寝違えを繰り返しているという方がいらっしゃれば、それは寝る環境や普段の過ごし方に問題があるのかもしれません。
寝違えの症状や原因、対処法などについてご紹介いたします
寝違えとは?
寝違えとは、首のうしろや肩にかけてみられる痛みのことです。朝起きたときに気づくことが多く、つらい症状が数日間続きます。
寝違えの原因はさまざまですが、骨に異常があるケースはほとんどありません。そのため、X線検査を受けても、問題が見つからないことが多いです。
このように、寝違えの多くは骨に異常はなく、筋肉や靱帯などに炎症が起きているために生じると考えられています。
寝違えの主な症状
寝違えを早急に改善、または予防するためには、寝違えのおもな症状と原因を知っておくことも大切です。
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寝違えの多くは、特定の方向に首を動かしたときに強い痛みが出ます。炎症の程度によって、痛みには個人差がみられます。しかし、多くは数日ほどで落ち着いていきます。
首の痛み
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寝違えた部分の筋肉が張り、周囲の神経や血管を圧迫することでしびれを感じることがあります。
首のしびれ
寝違えの主な原因
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寝違えは、睡眠時の姿勢や環境がきっかけとなって起こることが多いです。たとえば、次のようなことがきっかけになりやすいと言われています。
・首に負担のかかりやすい姿勢で寝た
・ベッド以外の場所で寝てしまった
・高さのあっていない枕を使った
寝る姿勢や環境の悪さ
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首まわりの筋肉の柔軟性が低下していると、少し首に負担を掛けただけでも、首の組織が傷付きやすくなります。
運動の習慣がない方やデスクワーク中心で首の筋肉が硬くなっている方は、寝違えに注意が必要です。
筋肉の柔軟性の低下
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筋肉は、肉や魚に含まれるタンパク質を元に作られています。偏った食生活によってタンパク質不足の状態がつづくと、筋肉が弱くなり、寝違える可能性が高まります。
食生活の乱れ
寝違えを発症した際の
注意点と対処法
寝違えは、痛みが激しい急性期から症状が緩和する慢性期へと移行します。症状の経過にあわせた対処を心がけましょう。
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【安静にする】
痛みがひどいときに、首を動かしたりマッサージをしたりすると、かえって悪化することがあります。
強い痛みを感じるときは、首に刺激を与えないように安静を心がけましょう。
【冷やす】
寝違えの多くは、炎症を伴います。ズキズキとした痛みを感じるようであれば、タオルでくるんだ保冷剤を首筋に当て、炎症が悪化することを防ぎましょう。
急性期の対処法
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【温める】
痛みが落ち着いてきたら、冷やすのではなく温めましょう。
温めて血の巡りを良くすることで、痛みの原因となる物質が首に留まりにくくなります。
湯船に浸かったり、首のまわりを蒸しタオルで温めたりしましょう。
【ツボを刺激する】
寝違えには「肩中兪(けんちゅうゆ)」「落沈(らくちん)」などのツボを刺激することがおすすめです。
肩中兪は背中にあるツボで、うつむいたときに一番出っ張る背骨の部分から指3本分外側にあります。
落沈は手の甲にあり、人差し指と中指の骨の交点にあります。さくらメディカル整骨院グループでは、鍼灸師の資格を有した施術者がおりますので、安心して、鍼灸施術を受けて頂けます。
慢性期の対処法
寝違えにならないための予防法
寝違えを繰り返す方は、睡眠時の環境や生活習慣を見直してみましょう。
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枕の高さが不適切だと、首や肩の筋肉に負担がかかりやすくなります。枕は、マットレスと首筋の間に生じる隙間を埋める程度の高さのものを使いましょう。
高さのあった枕を使う
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やわらかすぎるマットレスをつかうと、寝返りが打ちにくくなり、首の一部に負担がかかりやすくなります。マットレスを選ぶときは、寝返りの打ちやすさも考慮しましょう。
寝返りが打ちやすい
マットレスを使う
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寝室の温度が低すぎると、寒さで筋肉が緊張し、寝違えが起こる可能性が高まります。冬場は20℃前後の室温を保つようにしましょう。
寝室の温度に気を配る
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深酒をすると、玄関やソファー、床など寝るために適していない場所で不自然な体勢で寝入ってしまうことがあります。
寝るために適していない場所で不自然な体勢で寝入ってしまうと、首に無理な負担がかかり、寝違えを起こしかねません。お酒の飲みすぎには注意し、酔ったまま寝ないようにしましょう。
深酒をしない
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運動不足の方やデスクワーク中心の生活を送っている方は、首の筋肉が硬くなりやすいです。寝違えを起こさないためにも、こまめに首のストレッチをして柔軟性を保ちましょう。
首のストレッチを行う