肘の痛み(テニス肘・ゴルフ肘)
肘の痛みにはどのようなものがあるの?
肘の痛みは、家事・肉体労働・軽作業・スポーツ・スマートフォンの使い過ぎが原因と考えられています。
成人で肘の痛みは「テニス肘・ゴルフ肘」が多く、スポーツでは、野球の投球動作によって発生することが多いです。
肘内障(ちゅうないしょう)とは?
小学校1年生、2年生頃までは、「肘内障(ちゅうないしょう)」が、痛みの原因となることが多いです。
骨が少しだけ脱臼している状態です。肘の外側を押すと痛がります。
・手や腕を引っ張ってから腕を使わなくなった。
・手首を返すのを嫌がる。
腕全体を使わなくなる場合は、肘内障(ちゅうないしょう)の疑いがあります。
肘から手首は、2本の骨で構成されていますが、7歳頃くらいまでは、骨が成長段階で、まだ骨の形成がしっかりと出来ていないので、靭帯の引っ掛かる部分が少なく、引っ張るを加えると外れやすいです。
一度、肘内障(ちゅうないしょう)になると、7歳頃までは 複数回 起こしてしまう場合がありますが、それ以降は骨の引掛り部分がしっかりとしてきますのでほとんど外れなくなります。
肘をグイッと捻って整復(もとに戻す)すれば治ります。リハビリは必要なく、生活の注意として、子供の手を引く際は、手を掴み、引っ張るのではなく、肘から掴むようにしてあげて下さい。
成長期野球肘
正式には「上腕骨内側上顆炎」といいます。
小学校5年生、6年生から中学生で野球をしている子どもには「成長期野球肘」が多いです。
特にピッチャーに多く、繰り返しの投球動作で、肘の内側に痛みが出ます。
成長期の子どもは、骨の関節付近が未熟なので、繰り返しの力が掛かることで、靭帯・軟骨・筋肉・腱が硬くなり、この牽引力によって損傷してしまいます。
成長期野球肘の症状は?
主な症状は、肘の内側の痛みです。
普段は痛みがほとんどなく、投球時や投球後の肘の痛みと違和感です。投球を休むと数日で痛みがなくなります。
変形性肘関節症とは?
加齢や長年に渡り、肘を酷使していた人に多いです。
肘の変形は、体重が掛かる股関節や膝に比べ頻度はかなり少ないですが、変形性関節症の内、全体の1%位と言われています。
軟骨がすり減っていき、徐々に悪化していき、骨と骨がぶつかってできる骨棘(骨のとげ)や、関節から骨が剥がれ、関節内を動き回る骨のカケラが発生する場合もあります。
安静にしていると痛くないですが、肘を動かした後に痛む・肘がある角度で引掛り動かなくなる時は「変形性肘関節症」の疑いがあります。
変形性肘関節症がひどくなると、小指と薬指が痺れたり、動かし辛くなる症状(肘部管症候群)も出てきます。
肘の内側から尺骨神経という指に行く神経を圧迫して起こりますので、肘の内側を押すと指にかけて痺れが走る、肘を完全に曲げて力を入れて小指側が痺れれば「肘部管症候群」の可能性大となります。
ゴルフ肘・テニス肘とは?
成人で徐々に肘の外側や内側が痛くなってきた場合は「ゴルフ肘・テニス肘」が多いです。
ゴルフとテニスをする方だけでなく、日常生活で肘に負担を掛けている場合も痛みがでます。
30歳~50歳の女性に多い傾向ですが、仕事で手を酷使する男性の方も来院されます。
テニス肘・ゴルフ肘はある特定の動作のみが痛く、肘を全く使えない訳ではないので、悪化してから、やっと整骨院に行くという患者様も多いです。
肘は日常生活で動かすことが多いので、完全に休ませることが出来ない部分のため、テニス肘・ゴルフ肘は慢性化してしまい、治るまでに6か月以上、掛かる場合もあります。
テニス肘とゴルフ肘は痛い場所が、肘の外側か、内側かの違いでどちらも原因・治療法は同じとなります。
テニス肘(肘の外側の痛み)の症状
・タオルを絞る動作で肘が痛い
・中指を反らす・マウスを中指でクリックすると肘が痛い
・ペットボトルのフタが開けられない
ゴルフ肘(肘の内側が痛い)の症状
・物を握って力を入れる、肘を曲げると痛む
・手首を手のひら側に曲げると痛む
テニス肘・ゴルフ肘の原因
肘だけでなく、指と手首を酷使している場合にも発生します。
前腕(手首から肘まで)の筋肉は、肘の内側と外側に付着しています。
物を持つ・掴む動作を繰り返しすると、この筋肉が硬くなり、肘付近の骨や腱を引っ張って、炎症を生じ、肘に痛みが出ます。
テニス肘・ゴルフ肘の原因は、前腕の筋肉の蓄積疲労による使い過ぎが原因です。
負担量が今までと同じでも、疲労回復が上手く出来ていないと結果的に使い過ぎになってしまいます。
ゴルフスイングで土を叩いた、テニスでラケットでボールを当り損ねた瞬間、フライパンを返した瞬間など、1回の瞬間的な力が働いても、テニス肘・ゴルフ肘は発生します。
さくらメディカル整骨院グループの「テニス肘・ゴルフ肘」に対する施術
さくらメディカル整骨院グループでは、肘が痛い患者様のために、ひとりひとりに合わせた肘の治療を行っております。痛みの感じ方、痛みが出た時の状況によって、適切な治療を行います。バキバキ、ボキボキ系の施術ではなく、ソフトな施術を行いますので、どなたでも安心して受けて頂くことができます
マッサージ治療
テニス肘・ゴルフ肘は、肘自体の問題は少なく、痛みの原因は、肘から手首までの筋肉の硬さであることが多いです。
手技によるマッサージ治療とストレッチを施し、血行を促進させ、肘から手首までの筋肉の柔軟性を出すと、肘に掛かる牽引力が緩和され痛みが軽減します。
身体の歪み改善
全体的な体のバランスは、骨盤の歪みが原因のものもあり、骨盤矯正も行っています。強い力でバキバキする施術ではなく、ソフトな力で行いますのでご安心下さい。
痛みを繰り返さない身体に
肘の痛みは、使い過ぎが原因のことが多いです。
体の捻りの力は、股関節と肩甲骨(肩)を使います。股関節と肩甲骨(肩)の柔軟性がないとしっかりと捻る事ができないので、どうしても手の力に頼り、ついつい力を入れてしまいます。
例えば、肘が痛くなることが多い野球の投球動作では、肘が下がったままの投球は肘を傷める原因となるのですが、四十肩の人にもっと肘を上げてボールを投げるよう指導しても、肩が痛くて上がらなければ投げたくても投げれません。
このような患者様は、肘の治療と同時に肩甲骨(肩)の柔軟性を出しておかなければ、肘が治ってプレー復帰しても、再発してしまいます。
さくらメディカル整骨院グループでは、スポーツが原因の肘の痛みは、股関節と肩甲骨の柔軟性を考慮して、全体的に体のバランスをチェックし、施術しています。